この記事では、あぜ板ベッドでのマルチシートの張り方をご紹介いたします。とても簡単に綺麗に張ることができますので、あぜ板ベッドでマルチシートを上手に張れない方は是非参考になさってください。
また、マルチングの目的と効果や種類にも触れたいと思いますので、栽培する野菜に合ったマルチシート選びに役立てばと思います。
この記事は次のような人におすすめです!
・あぜ板ベッドでマルチを張りたい人
・あぜ板ベッドでマルチを綺麗に張るコツを知りたい人
・マルチングを詳しく知りたい人
- あぜ板ベッドでマルチシートの張り方
- マルチングの目的
- マルチングの種類
- マルチングの効果
あぜ板ベッドについてはこちらで紹介していますのでご興味ありましたらご覧ください。
あぜ板ベッドでマルチシートの張り方
準備するもの
- マルチシート(通称:マルチ)幅95cm
- スコップ
- バケツなどの土を入れる容器
今回マルチを張るあぜ板ベッドは幅が80cmですので幅95cmのマルチシートを選びました。ご自分の使用しているあぜ板ベッドの幅を上回るマルチシートであれば大丈夫です。
あぜ板ベッドの土を取り除く
マルチシートを張る下準備をします。
縁の土を幅10cm程度、深さ5cm程度取り除きバケツなどの容器に移しておきます。この土は後ほど使いますので保管しておきましょう。
表面を平らにする(一番重要)
この工程がマルチシートを張る上で一番重要です。
レーキやトンボのようなもの(無ければ角材や木の板でも可)でベッドの表面を平らにします。何度も何度も平にすることで、マルチシートを張ったときに綺麗になり、鏡のような鏡面仕上げにもできます。
マルチシートの準備
マルチシートの準備をします。
私は画像のように、あぜ板ベッドの上に載せて行います。その際、あぜ板ベッドの縁でマルチシートに傷が付かないように肥料袋や新聞紙等でガードするといいでしょう。
マルチシートを張る
マルチシートを張ります。
最初に取り除いた土を重石代わりに使ってマルチシートを押さえます。
マルチシートを綺麗にするコツとしてはピンと突っ張らせながら土を載せていくことです。
今回は鏡面にはならず・・・まだまだ修行が足りません。
最後にシャワーする
最後にシャワーをして完成です。
これはマルチシートに付いた土の汚れを取り除くとともに、縁の土に水分を含ませることで土が固まりマルチシートをガッチリ固定します。
このマルチシートの張り方で、今まで強風が吹いてもマルチシートがめくれあがったりすることは一度もありませんでした。
マルチングの目的、効果、種類
マルチングとは?
マルチングとは、畑などの畝をビニールやフィルムなどで覆うことを指し、英語の「マルチング」が由来です。
覆う資材は他に藁、クルミの殻、バークチップ、ウッドチップなど様々あります。
日本では「マルチング」を「マルチ」という言葉で略され、マルチを使った栽培を「マルチ栽培」と言います。
マルチングの目的と効果
マルチングの目的と効果は以下のものがあります。
- 地温調節
- 地温確保
- 保湿確保
- 乾燥防止
- 泥跳ねによる病気予防
- 雨等による硬化防止
- 雨等による土壌養分流出防止
- 雨風による土壌侵食防止
- 害虫抑制
- 雑草抑制
マルチングをすることで上記のような効果が得られますが、特に私が重要視しているのが地温確保と雑草抑制です。
地温確保
春先の北海道は日中は暖かくても夜には大変冷え込みます。野菜などの植物は土壌の地温が高くないと凍えて枯れてしまいます。その土壌の地温を確保するために、早めにマルチを張って土壌の温度を高めておく必要があります。
雑草抑制
野菜を植えてから問題になるのが雑草の草刈りです。毎日ものすごい勢いで成長する雑草ですが、黒色マルチシートなどを張ることで日光が遮断され、雑草が生えてこなくなります。
非常に手間が掛かる雑草除去も、マルチシートを張ることで草取りの労力が軽減されます。
マルチシートの種類
黒色マルチシート(通称:黒マルチ)
黒色のマルチシートです。
黒色で光を通さないので雑草抑制効果があります。ただ黒色なのでマルチシートが熱を吸収し熱くなるので葉焼けに注意がいります。
価格も安価で家庭菜園で一般的に使われるマルチシートです。
私はマルチシートをどれにしようか迷ったら黒を使っています。
透明マルチシート(通称:透明マルチ)
透明のマルチシートです。
地温確保に優れ春先の地温上げに使われますが、透明で日光を通すので雑草が生える点に注意が必要です。
夏になると地温が上がりすぎるので、撤去するか敷き藁で覆う必要があります。
銀色マルチシート(通称:シルバーマルチ)
銀色のマルチシートです。
日光を反射させる効果があり、地温の上昇を抑え、光の反射光を嫌うアブラムシやアザミウマを寄せ付けない忌避効果が期待できます。
私はイチゴ栽培でよく使用していて、夏季の高温による生理障害を抑制し、アブラムシ忌避効果を狙い大変重宝しています。
緑色マルチシート(通称:グリーンマルチ)
緑色のマルチシートです。
地温上げの効果に優れ雑草の抑制効果もある程度あります。黒色と透明の中間って感じでしょうか?
私は以前サトイモ栽培の時に使用しましたが大変よく育ちました。
白黒マルチシート(通称:白黒ダブルマルチ)
表面が白で、裏面が黒のマルチシートです。
表面が白色で銀マルチと同じ光を反射する効果があり、裏が黒色なので日光を遮る効果がある二刀流なマルチシートです。
私は直感で「イチゴ栽培に向いているマルチだな」と思い調べてみたところ、アグリくまもとさまにてイチゴ「ゆうべに」には白黒マルチが適するという記事を見つけました。
イチゴの露地栽培することがあったら取り寄せて使ってみたいですね。
銀黒マルチシート(通称:銀黒ダブルマルチ)
表面が銀で、裏面が黒のマルチシートです。
表面が銀色で光を反射する効果があり、裏が黒色なので日光を遮り地温を下げつつ雑草抑制効果があります。
感覚的には銀色と黒色のいいとこどりみたいな感じです。
イチゴ栽培はもちろん、夏場のレタスなどの葉物野菜やカブや大根といった根菜に向いてそうですね。
マルチシートを張ったあぜ板ベッドのマルチ栽培例
先日マルチシートを張ったあぜ板ベッドでキュウリの植え付けをしました。
植え付ける時に注意してほしいのは、植え付け後に必ず株元にマルチシートごと覆土して下さい。
理由は、マルチシートと培土の表面に隙間があると風が入り込み、めくれ上がる可能性があるためです。
まとめ
この記事では、あぜ板ベッドでのマルチシートの張り方、マルチングの目的と効果や種類をご紹介いたしました。
マルチシートの張り方は、あぜ板ベッドに限らず、木枠のレイズドベッドでもやり方は一緒ですので是非活用してください。
また、マルチシートはサイズや種類が多岐にわたります。
以前、黒マルチのところにシルバーマルチが混入していたようで、棚の商品名だけ見て買ったら商品が違ったことがありました。必ず商品の製品情報を確認してから購入することをおすすめします。
この記事を参考に、私と一緒に鏡面仕上げのマルチを目指しましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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